こんにちは、ApparelX国際戦略室の董です。
ApparelXの日本ユーザーでは中国に進出するアパレルブランドさんが多い思いますが、中国の越境輸出にかかる総合課税の計算方法がご存知でしょうか。
今回は下記の内容についてご紹介させていただきます。
貿易のプロではありませんが、知っている情報をお伝えしたいと思います。
(本文章で提供している情報は、ご利用される方のご判断・責任においてご使用下 さい。ApparelXでは、できるだけ正確な情報の提供を心掛けておりますが、本文章で提供した内容に関連して、ご利用される方が不利益等を被る事態が生じたとして も、ApparelXおよび執筆者は一切の責任を負いかねますので、ご了承下さい。)
中国への輸出時、中国政府は下記の4つの税金を徴収します。
(1) 中国側の輸入関税: 一国の税関領域を通過する輸入品に課される税金。
(2)運送・郵便税:手荷物や郵便物にかかる輸入税を指す。
(3) 付加価値税(VAT):中国はVATの基本税率を17%に設定し、国家的重要品や生活必需品については13%に設定している。
(4)消費税:現在、国は4種類の商品に対してのみ消費税を課している。第一に、タバコ、アルコール、爆竹など、過剰な消費が健康に害を及ぼす消費財、第二に、高級ブランド品、第三に、高エネルギー消費製品、第四に、再生不可能な石油を原料とする消費財である。
これらの4つの税金の合計を電子商務総合税と呼んでいます。
まず、中国では越境ECで購入した輸入品に対して個人消費者に税制優遇政策があります。《越境 EC 小売輸入に関する税収政策の整備に関する通知》(財関税〔2018〕49号、2018年11月29日公布、2019年01月01日発効)に基づき、電商総合税の税率について、1ユーザーの取引上限額が1回あたり5,000元以下で、かつ年間での購入総額が26,000元以下の場合、関税率を0%、増値税、消費税をそれぞれ法定額の70%とする優遇措置を受けられます。なお、上記金額を超えた場合、または前記一連の適用条件を満たさない場合、電商総合税を受けることができず、一般貿易として、通常税率の関税、増値税(輸入品によっては消費税も)が徴収されます。
一般的な計算式: 電子商務総合税=関税+付加価値税+消費税
では、優遇限度額内での税金の計算方法について説明いたします。優遇限度額内では、関税が0で、(輸入段階の付加価値税+消費税)の70%のみを徴収します!
電子商務総合税=関税*0 +(輸入段階の付加価値税+消費税)*70%
例えば、ワンピースを1回の取引限度額内で1,000人民元で購入した場合、関税率は0%、付加価値税と消費税は法定税率の70%が課税されます。
しかし、シャネルのバッグを10,000人民元で買おうとすると、一回の取引限度額は5000元超えた為、関税、付加価値税、消費税を全額徴収しなければならず、これらの税金は分単位でバッグの価格以上に加算される。
また、1,000人民元のワンピースを買ったとしても、1年内にはまだ25,000元が残り、他の商品に税制優遇政策が効きます。
もし一年内に何回にも分けて、毎回5000元に超えず、たくさん買ったが、消費総額は28,000元で、26,000元だけが非課税になり、残りの2,000元の商品は一般貿易の規定に従って関税が課される。
JETROのこの記事は非常に詳細であり、非常に価値があると考えていますので、この記事をご参考ください。
中国での電子商取引の手段
1. 中国で設立した拠点により、自社通販サイトを通じて販売する
2. 国外の法人により、海外の通販サイトを通じて、中国向けに販売する
3. 中国のEC(Electric Commerce)サイトへ出店する
という3つの手段が考えられます。
(出典:JETRO)
上記の3つの手段から難易度とリスクをかんがえると、「3.中国のEC(Electric Commerce)サイトへ出店する」は一番低いと思っております。ECサイトについてご紹介させていただきます。
1.天猫国际 (アパレルブランドさんににおすすめ)
市場シェア:39.6%
2014年にオープンしたTmall Internationalは、現在中国最大の国際ブランド向け越境ECプラットフォームである。 Tmall Internationalは中国国外に物理的な拠点を持つ企業のみを受け入れており、中国本土の企業には門戸を開いていない。 アリババが直接輸入販売するモデル(B2B2C)と企業様自ら出店するモデル(B2C)を組み合わせたプラットフォームソリューションを提供しています。過去5年間で天猫国際は消費者にとって輸入製品を購入する際の信頼できるプラットフォームと位置づけられています。
市場シェア:25%
カオラックは越境EC市場では比較的新しいプレーヤーだ。2019年秋、アリババはカオラを買収し、Tmall International+カオラチームは中国を代表する越境ECプレーヤーとなった。
市場シェア:20.1%
アリババに対抗するため、テンセントは越境市場で競争する京東国際を設立した。 Jingdong Internationalは2015年に立ち上げられ、Jingdongの中国2大市場における大規模な既存ユーザーベースの活用に成功している。
4.唯品会(唯品国际) (アパレルブランドさんににおすすめ)
市場シェア:8.6%
2008年に設立されたVipshopは、中国で「ブランド名割引+期間限定ショッピング+本物保証」という革新的なEコマースモデルを開拓し、本物のファッションアウトレットの「厳選ブランド+大幅割引+期間限定ショッピング」モデルに深化し続けている。アパレルやアクセサリーなどファッションアイテムに特化した電子ショッピングモールとなっている。
市場シェア:2.5%
Amazon.com海外版は、Amazonで海外ブランドや輸入品を購入する機会を顧客に提供し、消費者により便利で効率的、信頼性の高い海外ショッピング体験を提供することに尽力している。
決済について
「支付宝」(Alipay)一般に、中国国内では代金引換、銀行振り込み以外に「支付宝」(Alipay)、「微信支付」(WeChatPay)というオンライン決済サービス、銀聯カード(デビットカード)による決済が普及しています(クレジットカードの使用は減少傾向にあるようです)。
もし参考になるようでしたら、今後も輸出入について(各国の) 、翻訳、外国語、各国の情報 などなど更新していきますので、ぜひApparelX ブログにフォローしてください!