こんにちは。ApparelXトレンドブログの木村です。
今回はApparelXでも発注がじわじわと増えてきている話題の多機能性生地、“Octa(オクタ)”についてご紹介します!
Octa(オクタ)とは?
Octa生地は、帝人フロンティアが開発した特殊な構造を持つ中空繊維を使用したポリエステル繊維です。
通常のポリエステル繊維は断面が丸いですが、オクタは中空糸のまわりに8本の突起が放射線状に配列され、断面は歯車や竹輪麩のような形状になっています。この8本の突起は「Octa」の名前の由来でもあり、ギリシャ語で「8」を意味する言葉です。
この独特な構造により、繊維の中に空気を取り込むことで保温・吸汗速乾・軽量を兼ね備えた多機能性が実現されています。
このOctaを使用した生地はアクティブインサレーション (運動中に着られる防寒着/動的保温着)としてスポーツウェアやアウトドアウェアに採用されることが多く、 「軽くて暖かい」という理想的な特性を持つ画期的な素材です。
〈参考画像: https://www2.teijin-frontier.com/research/story/story08/ 〉
Octa生地の3つの特徴
軽量性
最大の特徴は、その軽さです。中空繊維構造により繊維自体が非常に軽量であり、 同直系のポリエステル繊維と比較して約50%の軽量化が実現されました。
空気をため込む起毛面と通気性の高いメッシュ画の二層構造で中綿と裏地を一体化し軽量化された生地は裏地が必要なく、長時間着用しても負担が少なく、動きやすいのが魅力です。
保温性
繊維の内部に空気を多く取り込むことができる構造のため、少ない素材量でも高い保温効果を発揮します。
外部の寒さから体温を守り、快適な温かさを保つことができるので、特に冬のアクティブなアウトドアシーンや寒冷地での使用に最適です。
速乾性
水分を素早く拡散・蒸発させるため、汗をかいてもすぐ乾くので 湿気を気にすることなく快適に過ごせます。
通気性
繊維の隙間が大きいため、風通しが良く快適です。 運動中でも蒸れにくく、長時間着用していてもドライな着心地をキープできます。
〈参考品番 : KKF9990-W 〉 毛足のあるモケモケとしている側が裏面、メッシュ生地側が表面になります。
トリコットは編み生地の特性である伸縮性を持ちながらも、織り生地のように形状安定性もよく、編み生地と織り生地の長所を併せ持っています。
やわらかいカールがかかったような毛足の形が特徴的なオクタ生地。SW5500に比べると比較的毛足が寝ているのでそこまでボリューム感は少ないです。
ラッセル編はトリコット編と比較するとゲージが粗く筬の左右の動きが大きいので、目の透いた編地や特徴的で様々な柄を編むことができます。
2024年5月に掲載され始めた比較的新しい商品ですが、ApparelXで一番売れているオクタ生地です!
とても軽くふんわりとしたボリューム感もあり、中綿ほどではないけどボリューム感/保温性は欲しいという方にぴったりです。
どれくらいのボリューム感かというと、1Mを畳んだ状態でもネコポスに入らないくらいのボリューム感です。(実体験)
こちらは他のオクタ生地とは異なり、裏面が起毛していないタイプです。
オクタワルツ糸が光を乱反射することで、合繊特有の光沢を限りなく抑えることができた生地です。
表面が硬めの凹凸感は肌離れも良く、奥行きのある質感の梨地織り(アムンゼン)です。