こんにちは。トレンドブログの萱場です。本日は、数年前から日本でもトレンドの1つとなっているゴープコアに関して紹介します。
ゴープコア系のアイテムに使える素材や副資材なども合わせてご紹介します。
そもそもゴープコアとは?
【コア】というのは、ノームコアのコアと同じような意味合いです。ハードコアのコアで、【本格的な、徹底した】というようなニュアンスです。
では、【ゴープ】とは?
これは、「Good Old Raisins and Peanuts」の頭文字で、登山などのアウトドアアクティビティーでの栄養補給を行うためのトレイルミックスが由来となっています。
つまりゴープとは、キャンプなどよりより過酷なトレイランニングや登山などの、アウトドアアクティビティーを指しています。
つまり、本格的なアウトドアウェアを日常着に取り入れたファッションがゴープコアになります。
この辺は、ニュアンスの問題も含まれていますが、アウトドアというと野外活動全般を指します。例えば、ワックスジャケットや、ハンティングジャケット、60/60のマウンテンッジャケットなどもアウトドアミックスのアイテムとして含まれてきますが、ゴープコアというニュアンスには、現代において真に機能的であり本格的な機能性も求められてきます。
海外のセレブリティーが機能的なアウトドアウェアを日常着として、SNSに発信し出したのが、トレンドの背景にありますが、22年には、トレンドの1つとしてメディアにも取り上げられています。
また、10年代前半には、ドイツのアクロニウムや、アークテリクスヴェイランスに代表される超機能ハードコアブランドがフィーチャーされるようになり、10年代中期にはイタリアのストーンアイランドが、Supuremeとコラボレーションアイテムを出すなどして話題になりだしています。(当時も元からファンの多いブランドでした)
そこと対をなすように、90年代リバイバルで、ビンテージのThe North Face や、ストーンアイランドのコレクターがフィーチャーされSNSでも影響力を持つようになり、Gorpccoreというムーブメントが形成されるようになりました。
以下の記事は英文ですが、2017年に執筆されたゴープコアに関する記事です。
https://www.thecut.com/2017/05/new-fashion-trends-normcore-gorpcore.html
また、2020年のコロナ禍の影響によるアウトドアブームが、このゴープコアというトレンドに拍車をかけた様に思います。
特に前述のアークテリクスの存在は一貫して大きく、本格的なアウトドアウェアといえば、派手な色が主流だった中に、アークテリクスの、日常着のファッションとして馴染みやすいトーナルカラーの展開、そしてその洗練されたミニマルなデザインが、マスマーケットにも受け入れられ、ゴープコアも大きなムーブメントになったと思います。(日本でアークテリクスが初めて紹介されたのは、2000年代前半だと思います。)
また、目的にもよりますが、ハードシェルと言われるアウターウェアは、中に着込める様に少し大きな作りになっている点、ウエストや裾についているドローコードでシルエットを容易に変形できることでスタイリングを変えられる点なども市場に受け入れられた一因だと思います。
以下のようなアイテムがゴープコアを象徴するアイテムとなっています。
ここからは、ゴープコアに代表されるアイテムに使える生地や副資材を紹介します。
かなり薄手の3層生地で、アウターなど、様々なアイテムに使用できます。
こちらも高機能満載の3層品商品です。高耐水圧・高透湿・防風性があります。前述の生地より少し厚手です。
カジュアルからアウトドアなどオールラウンドに使える商品となっております。
耐水圧20,000mmレベル / 透湿度8,000g/m2/24hrレベル スポーツテイストのアイテムにぴったりな商品です。
「マックローリー」とは天然ライクなマットな質感と発色の良さが特徴のナイロン素材です。
速乾性と撥水性もあるため、タウンユースからアウトドアまで幅広くオススメの素材です。
特にナイロン製のカーゴパンツなどに使えそうです。
アウトドアのファスナーといえば、止水ファスナー!
基本工場生産なので納期をいただきますが、黒ならサンプル程度であれば、短納期で納品できる場合もあります。(基本量産前提です)
止水ファスナー全般はこちらからご確認ください。
FIDLOCK(フィドロック)社のバックル類も取り扱いがあります。
フードや裾の、ドローコードなどに使用できます。
ニフコのストラップです。このようなホイッスル付きのパーツもアウトドア感がありますね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ここまでお読みいただいた方に向けて興味深い記事をご紹介します。(英文)
https://www.gq.com/story/rip-gorpcore
その元にある文化的な背景や歴史から離れ、商業的に新しいトレンドを追い求めることへの警鐘を鳴らす面白い記事です。
日本では、ニッチなトレンドやアイテムがマストレンドまで拡大した状況の事を「市民権を得る」なんて言い回しをしたりしますが、Gorpcoreという言葉が使われなくなる日が、真にゴープコアが市民権を得て、人の生活に根付いた日なのかもしれません。